金田んち

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他県の方との懇親会の店選び

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ぼく福岡に住んでるんですけど、最近仕事の関係で他県から来られた方との懇親会を割と頻繁に開くようになりました。他県からわざわざ来られた方を案内するので、やっぱり会場としては福岡ならではのものが食べられるお店を選ぶことにしていました。

始めのころは、福岡と言えばというと有名であろう「もつ鍋」や「水炊き」を食べられるお店をチョイスしていたんですけど、食事後に今日のお店の味はお口に合いましたか?みたいなことを聞くと、たいてい僕の予想から外れた答えが返ってくるんですね。

こちらとしてはメインの「もつ鍋」や「水炊き」がどうだったかってことに興味があるところなんですけど、あまりメインについての感想を聞かせてくれる方は多くないのです。

その代りに多いのが、コースメニューの初っ端くらいに出される刺身の感想です。またその中でも多く感想を話してくださるのが「九州醤油」についての感想と「青魚の刺身」についての感想ですね。

「九州醤油」については甘くて濃いというような感想を多くいただくんですけど、まぁ味の好みなんて慣れもあるし人それぞれだから俺が九州醤油の美味さについて力説した結果、本日をもって九州醤油の味を崇拝するようになりましたみたいな状況は特に期待してませんで、そんな感想聞いてよく思うのが、この人たちは子供のころポテチの九州醤油味を巡って兄弟で殴り合いしたことないんだろうなぁ、なんて羨ましい環境なんだってことくらいです。

それと九州外から来られた人と話題になりやすいのがブラックモンブランについてですね。最近まではブラックモンブランは全国区のアイスだと思ってたんですけど、どうやら九州発のその名はまだ広島あたりまでしか轟いていないということで、それ以東の方には「なにそれ?」って反応をされるアイスです。でも個人的にこのアイスは子供のころから食べ慣れたものであり、冷たいものを食べると歯がキンキンする持病もちの僕がチョコモナカジャンボと共に気軽に食べることのできるアイスの1つとして貴重な存在なのです。

ブラックモンブランへの思い入れはこれだけでなく、今まで何本食べたか分かりませんが実は小学生のころに一度だけ1000円が当たったことも強く影響しております。

ブラックモンブランを知らない方にとっては当たりとは何ぞやと思うでしょうから簡単に説明しますと、見た目としては割り箸みたいなのにバニラアイスが突き刺さっていて、その周りをチョコとクランチが覆っているという造りです。そしてブラックモンブランを食べ終わると当然割り箸みたいなバーが丸裸になるのですが、そこに当たりかどうかが記載されてるという仕組みになっており、一番良いのが1000円当たりなのです。ブラックモンブランそのものは100円くらいなのに当たったら1000円も貰えるのですが滅多に当たりは出ませんし、それが当たった小学生当時は月の小遣い2か月分が手に入ったという喜びからも強く印象に残っております。

まぁブラックモンブランの良さは当たり付きというだけでなく普通に食ってもかなりうまいと思いますので、食べたことない方はどうぞ食べてみてください。

さてブラックモンブランから「青魚の刺身」に話を戻します。

どうも聞いた話によると東京などで「青魚の刺身」、具体的にはサバなんかを食べようとすると結構値が張るんだそうです。対して福岡だとたいていの居酒屋でゴマサバなんかを提供しているし、東京では絶対食べられないような価格で新鮮な青魚の刺身を食べられて、安くて美味いらしく大変喜んでもらえます。

そして「美味かった」の次に聞けるのが「また福岡に来て刺身を食べたい」という言葉。福岡で生まれ育った者としては当然のように食べられるものであり、特に珍しくもない居酒屋メニューなんですけど、よそから来た方にとってはまた来て食べたいと感じられるものなんだと分かると、嬉しくも何処か誇らしくも有難くもあります。そしてそんな感想を聞くうちに、最近ではそういうものを食べられるお店をチョイスするようになりました。

とは言うものの、懇親会なんざ所詮酒の席なので、焼酎10杯くらい飲めば何食っても何飲んでも味なんかよく分からなくなってしまいます。それに単に「美味しいもの」くらいならどこに行っても食べられるので、天神や博多の居酒屋で飯を食った後、アナルシティ目下に聳える満足シティへの導線の確保が、他県や他地方から招いた方の心を鷲掴みにして離さなくする簡単な方法なのだと思います。