金田んち

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モヒカン族対策

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俺の名は金田松樹。
昨年の9月ころからとあるムラの隅っこで、ひっそりとした暮らしを営んでいるものだ。
俺の棲む集落の現状からは想像もつかないが、先日息子と隠れん坊で遊んでいた折に蔵で見つけた巻物
はてなのご利用は計画的に - ネットの海の渚にて
によると、このムラには恐ろしき士族がいるのだという。
そういえば昔、隣人の田中さんと酒を呑んでるときにもそんな話を聞いたことを思い出した。

筋肉隆々の肉体に威圧感の象徴である黄色いモヒカンヘッド。手にはハンドアックスを握りしめ、獲物を見つければお構いなしに切りかかる。
彼らは失言や破たんした論説など、未熟な文字列を見た途端目を輝かせ獲物の認識をするのだ。

言い伝えに聞くだけでまだ遭遇したことがないモヒカン族ではあるが、その攻撃性などを考慮すると、身を守るためには事前に対策をとっておかなくてはならない。

何を差し置いてもまずは俺にも筋肉隆々の体が必要になる。うん、筋トレだ。腕立てをすることにしよう。10回×3セットから始めることにする。

「ふん!にんがら、しんがら、ろんがら、はんがら、っとぅっ!」
日頃ほとんど運動してないせいで辛い。が、何のこれしき‼︎
2セット目
「ふん!にんがら、、しんが・・ら、ろんぐぅぅぅぅ」
ダーーーーめだ。

そもそも精神と時の部屋に入れない状態において、匂いて、一朝一夕で肉体改造やること自体にムリがある。筋トレは長期的な対策にするとして、もっと短期間で効果的な対策を考えねばならん。

そうだ‼︎ぱっと見仲間と思わせるための変装だ。伝説のモヒカン族に遭遇した際のカモフラージュとして、綺麗に刈り込んだ頭にバナナの皮を載せることにしよう。バナナの皮は鮮度が悪いと黒く変色してしまうため、鮮度管理が極めて重要になるだろうから、朝食でバナナを食う習慣をつけなきゃならん。
次にハンドアックス代わりの武器だが・・これにしよう!このコロコロなら形状だけでなく粘着質な特徴までハンドアックスに酷似している。

さらに家の中での会話には普通の日本語を使うが、外に出る時は彼らの発する言語「ヒャッハー」のみでの会話を心掛けよう。
何か買いたいものがある時は、それを指さし店員に「ヒャッハー」と伝える。嬉しいときには「ヒャッハヒャッハヒャッハー」言いながら、内村航平のごとく激しく躰をくねらせ飛び跳ねる。
はじめのうちは伝えたいことがイマイチ伝わらないことへの居た堪れなさにしばしば幻滅もするだろうが、なーに言葉の伝わらない異国の地にワープしたんだと思い込めば然したる困難ではないはずだ。

これで恐らく獲物を捜し歩く彼らに見つかったとしても、まじまじと近づいて観察でもされない限り、外見も言葉も完璧にモヒカン族を装った俺の変装を見破るのは簡単ではないはずだ。
しかし仮にモヒカン族に俺の変装がバレたら、たちまちズタボロに切り刻まれてしまうのは避けられない。
よし、その際俺の死体にせめてもの餞をするために、千羽鶴を折って腰に巻いておこう。

さて準備は整った。今日も趣味の徘徊に行くぜ、いってきまーす。ヒャッハー‼︎‼︎

な、なに⁈やめろ‼︎は、はなせモヒカン族
グビジュッ‼︎ビジュ‼︎ビビビビビジュッ‼︎
モヒカン族のハンドアックスにコロコロで応戦するも全くはが立たない。いやむしろコロコロに刃なんて元から存在しない。
無造作に舞い散る鮮血で黒く染まるアスファルト
「ぎゃひゃひゃひゃひゃひゃ。そんな丸腰でこのムラを徘徊しようなんざ殺って下さいの看板を掲げているようなもんさ。おうちに帰っておっぱい吸うところからやり直しやがれ!
もっとも、立ち上がることが出来たらの話だがな」

「くっ、くっ、くっはっはっはっは。お前は、何も分かってねーんだな。
はぁ はぁ
俺の、腰に巻いた、これ。
お前が切り刻んだ これさ。
はぁ くっ はぁ はぁ
俺は時期に死ぬ。だがな、俺の周りを見てみろ。
お前の斬撃にによってばら撒かれた千羽もの鶴が俺の魂をあちらの世界に連れてってくれるのさ。
俺の遺体を発見したムラビトはどうお前たちにどんな感想を抱くと思う?
折鶴で弔うなんて、根は真っ当な民族なんじゃないか・・・

なんて感想は抱かない!千羽も鶴を折るなんて、どんだけ暇人なんだ可哀想と思われるんだ。
はっはっ」
ぱたっ。

次回、あの世から見たムラをお送りしないよ。

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