金田んち

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成長

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俺は日々成長してる。いや、成長したいと願ってる。
昨日出来なかったことでも、今日は出来る俺になってたいし、今日出来なくても明日出来るようになってたい。
日単位での実現が困難なら、月単位であっても年単位であっても構わない。
とにかく、過去の自分よりも出来ることを増やして、進化し続ける俺でありたい。

ついそんなことを考えたんだけど、最近では日々出来なくなることのほうが多いように感じる。
なにも我慢することなく体型を維持することも難しくなった。体重の増加を進化だと捉えるなら、それはむかしよりはるかに実現出来る可能性が高まったんだけど、いくら食っても体型を維持出来る能力は日々衰えてる、
そういや昔は、5個入りの袋ラーメンを一食でたいらげるとか平気でやってたけど、今は胃袋のキャパの心配とかより、腹回りの肉の心配とかしてしまう。

歳をとれば生え際は後退してしまう。それは若い頃のような壮絶消化能力が衰退するのと同じように、人間なら受け入れるべき真実なのだ。
年齢を重ねてもフサフサの髪の毛を蓄え、毛根は丈夫で、みたいな人は人間じゃないんだ。
人間、心身の老化は必ず受け入れなければならず、だからこそ毛根も衰え体毛も頭毛も抜け落ちるのが自然の成り行きである。

俺はいったい何の話をしてるんだ…

今の職場に異動して、もうすぐ一年になる。
最初は職場の人たちが何を話してるのかさっぱりわからなかった。
このイベントはどうだとか、あそこの課長はどうだとか、隣のなんとかさんは足がくせぇとか。俺のことか。
まぁ詳しくは書けないけど、とにかく始めての職場ってのは、仕事内容から人間関係から、なにもかもが全く分からないから凄い疲れる。
そのうちどれかでも分かってたら、たぶん気疲れの半分くらいの労力は癒えるとおもう。
バファリンの半分が優しさみたいなもんだ。

そんなとこにも一年間くらい居座ると、人間関係やら仕事内容やらがだいたい分かってくる。あぁこのひとはあれについて喋ってんだ、とか、この人はあの人のあぁゆー言動に対して文句言ってんだとか、そういうのが分かってくる。

すると不思議なことに、半年前と同じことを言われたにしても、受け答えにも幅がでる。それは仕事でも雑談でも。
あぁあれならこういうのありますもんね、とか、そんなこと前もあってこうしたら上手くいきましたね、とか。

人間の成長って、実は日々の単位では全然わからない。まぁ今日これを覚えたとかがあったにしても、それを即実践で活かせるかっていうとそうでもない。
今日覚えた知識を今日使おうとしたって、喋りはしどろもどろだしなんか嘘っぽいってのが実感出来るくらい板についてない。

仕事にしても遊びにしても、なんかやりたいとか、上手くなりたいとか思ったら時間をかけるしかない。
知識とか技術とかが身に付くって、やり込んでやり込んで、ぎこちなさがとりのぞけるまで体に染み込ませた時に言えるんだと思う。

だから成長って時間かかるし、たぶん人から言われて「そうなのか」って思うくらいのもんであって、自分では分からない。