金田んち

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あんがい無駄を選ぶのも悪くない

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ごきげんよう!福岡市長選に立候補するの忘れてました金田です。なんかテレビCMで見たんですけど近々福岡市長選らしいです。福岡市民ではないので全くの他人ごとなんすけどね。

突然ですが飛び出す絵本が届きましたー

先月(だったかな?)お呼ばれした高校時代の友達の結婚式でもらった引き出物の存在を先週とつぜん思い出して、嫁になんかたのんでいいよと言ったら、息子が飛び出す絵本を持ってないのでこれにする!と言って注文ハガキを出しました。

息子は「のんたん」や「だるまさんシリーズ」、ボタンを押すと新幹線の名称や童謡のメロディが鳴る絵本や、どこでもらったものか知らない交通安全をテーマにした簡易的な絵本や福岡空港から持って帰った飛行機がたくさん紹介されたパンフレットみたいなもの、家計の味方ドラッグストアコスモスで安売りされてたので俺がつい衝動買いしてしまったヤマタノオロチなどの神話に出てくる生き物図鑑やお金にまつわる裏話なんかも読むほど本好きなこどもです。

俺はなぜかこの衝動買いしてしまったような、知ってても使いどころもないような知識が得られる本をついつい手に取ってしまう悪い癖が昔からあるようです。小学生の頃の朝の読書タイムに読む本を図書館で借りた時、みんな小説とか歴史漫画とかを借りて読んでましたけど、その時俺が読んでたのは「空想科学読本」でした。ずいぶん前のことなので正確な記憶ではありませんが、たしか書いてあるのはタケコプターを現実で使うと、羽の回転から生まれる下向きの風圧を受けた頭皮は無惨にも剥がれて飛んでいくとか、そんなろくでもないことに向き合った、良く言えば余白について真剣に考えた本でした。

さて、それで自宅に届いた飛び出す絵本の包みを意気揚々と開けたんですよ。これ読んだら喜ぶだろーなぁと思いながら。息子は最近嬉しいと奇声を発するプログラムを誰かに連れ去られた時に埋め込まれたみたいなんですけど、立体的になる絵本を見たら目を爛々と輝かせ絶対「キャーーーー」って叫ぶだろうなと想像しながら。

で、包みを開けるとキャラクター性の高いかわいい恐竜が飛び出す絵本でした(なにが飛び出してくるのかをこの段階で初めて知る俺はどんだけいいかげんなんだ)。そんで本を開きました、そしたら
「ヒヤァ~~~~!!」
きょうりゅうさん怖い~って泣き叫んじゃいました。

いつもそうですけど、子供って親の想像をことごとく裏切ってくれます。何か月か前、たまにはおもちゃでも買ってやろうと子供のおもちゃ売り場に息子を連れて行ったんですが、アンパンマンや車が好きな息子なので、アンパンマン号のおもちゃを選ぶだろうなぁとの俺の想像を見事に裏切り、真っ先に手に取って放さなかったのはアンパンマンが描かれた掃除機のおもちゃでした。
掃除中邪魔なのでなかなか触らせてもらえない掃除機に憧れがあったんですかね?自分用の掃除機が欲しくなったようなんですけど、結局それは買わず、代わりにこれはどう?ってアンパンマン号を渡したら気に入ってくれたのでそれを買い与えました。

今回の絵本は絶対喜んでくれると踏んでた親の想像は見事に裏切られ、逆に泣かれたので、しかも泣き止まないので
「よし、父ちゃんがきょうりゅうさん病院に連れて行ってくる!」
っつって別部屋に収納するとようやく泣き止んでくれました。

程なくして息子を寝かす時間になったので寝室に連れて行ったんですけど、ついさっきまで泣いてたせいか興奮状態でなかなか寝付いてくれません。ゴロゴロ転がってました。なんとか寝せる方法ないかなぁとぼんやり考えていたら…そうだ!しめた!と閃き、息子にひそひそ声で
「目瞑らん人のところにはきょうりゅうさん帰って来るよ」
と囁いた途端、目頭のあたりにたくさんの皺が寄るほどギュッと目を瞑り大人しくなりました。
ちょろいな、と思いながら背中をとんとんしていると、だんだん目頭の皺が減るのと並行して頭から発熱を始めました(息子が寝付く時は頭が熱くなってくるので分かりやすくて助かります)。柔らかそうできめ細かくてすべすべした息子のほっぺを見ていたら我慢できずに甘噛みしてしまったことは内緒です。

息子の背中をとんとんすること10分くらいでしょうか、俺が寝てしまってました。

目が覚めたのはそれから1時間くらい経ってから。まだ洗濯が残ってたので、眠気覚ましに一杯やるかと食器棚を開くとインスタントコーヒーが空瓶になってた(喫茶店カラビンカ懐かしい)ので、仕方ねぇやと紅茶を飲むことにして、ケトルでお湯を沸かしている間に紅茶の淹れ方をグーグル先生に聞いてみました。

検索結果にはやたら俺の興味を刺激する日本紅茶協会というサイトが目に留まり勢い余ってスマホをダブルタップ。

元は紅茶の淹れ方を調べるはずだったのですが、サイトのメニューに「紅茶と健康」というのがあったのでそっちを見てみると、「酸化防止」から始まり「がん予防」や「ダイエット効果」や「エイズ対策」・・・って、はいっ!!?

「酸化防止」はなんか聞いたことある気がする、まぁそんな効果もあるんだろう。「がん予防」ってのもたしか緑茶にもそんなのがあった気がするからオシャレになっただけの紅茶にも同じような効果があることに何の異論もない。

なんでわざわざブログにこのサイトのことを書こうとしたかというと、たとえばこの「ダイエット効果」の項目は読んだ人をバカにしているとしか思えない解説なんですよ。

ただし紅茶を飲むのに砂糖やミルクを大量に加えたり、同時にケーキなどを大量に食べてはダイエットは無理であろう。同様に糖尿病に対しても予防的に働くような効果も考えられるが、インシュリン注射を必要とする糖尿病に対しては茶の飲用は無効であろう。

なんて言ったらいいんだろう。血糖値が急上昇して一発で目が覚めました。おもろいわこのサイトって。「日本紅茶協会」という崇高な名前とは裏腹に、書いてあること無茶苦茶いい加減。そんなんで良いのか!!って、ムカつくけど笑ってしまうようなサイトでした。

エイズ対策」の項目についてもですね、その項目自体「はっ!?」ってなったんですけど

エイズウイルスの感染は接触によるもので、感染防止に紅茶は役立たないが、紅茶飲用によりウイルス感染者が発症に至る期間を遅らせる可能性はあるかもしれない。

いや、「かもしれない」ってそれ希望的観測なだけで、わざわざ項目出しして書く必要あることなのかってくらい無意味な項目なんですよ。

けどこんなサイトを面白いと思っちゃうのが俺の悪い癖なんですね。全く書く必要ないことまで書く、全く考える必要ないことを考える、そんな余白の時間って普段の生活でなるだけ省こうとするんですけど、楽しいじゃないですか、有用性なくても。

会社で仕事したり、まぁ家でも家事したりするなかで、いかに限られた時間の中で効率的に作業が出来るかとか、いかに即効性や有効性を追求できるかみたいなことに追われ続ける生活の中で、たまに出会うまっっったく役に立たないけどなんか好きみたいなことに時間使うことって、あんがい良いもんだなと思いました。

小さい時は今自分がやってることが無駄かどうかなんてちっとも考えずに、ひたすらその場その場で興味が湧いたことに没頭して楽しかったんじゃないかって思うんですけど、成長するにつれて「無駄」と思い込む幅はどんどん広がっていった気がするんですよね。それこそが成長なのかもしれませんけど、ならばその無意識に省くようになってしまった「無駄」を意識的にでも取り戻していくと「楽しい」時間って増えるのかなと思いました。

誰にとっても「無駄」であったり「有用性がない」ものであっても、なんかしらんけど楽しいとか、よくわからんけど面白いとか、そういうのって意外と「無駄」や「無用」なものとの触れ合いから感じることの出来る性質のものなのかなと思います。

だからこのサイト見て思ったんですよ、紅茶って娯楽なんだなって。これ作った人はなんだか楽しそうだなって。俺はその全く知らん他人の「楽しそう」を感じ取るのが好きなのかな。

あ、書き忘れてましたけど、日本紅茶協会のサイトに「季節のおいしいレシピ」というメニューがあって、各季節20~30種類くらいのレシピが載ってて紅茶って飲み方の幅が広いんだなと感心しました。
オオカミのパンチとかカッコいい名前なので試しに飲んでみようかと思ってます。