金田んち

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おっさん化受容体になった

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お盆が終わってまた通勤電車が普段通りの混み方になって疲れます。今日もなんとか午前中の仕事を乗り切ったのでもう少し頑張ります。今昼休みなので気分転換になんか書きます。

昨晩嫁が風呂上りに脱衣所でなんかガチャガチャやってんなぁと思ったら体重を計ってました。俺もここ数か月体重を計った記憶がなかったのでたまには載っとくかと思って軽い気持ちで体重を計ってみると2キロも重くなっててショックを受けました。

これまで食っても食っても太らないみたいなわりとあるあるの体質だったんですけど、どうもその体質でいれる期間が過ぎ去ったみたいです。高校生くらいから身長10センチ体重50キロくらいで食っても食わなくても何の変化もない身体だったのに体重を計ってなかったここ何か月かで2キロも増えました。とくに生活スタイルの変化があったわけではなかったのに、これまで曲がりくねることなく連綿と続いていた成長直線も終わりを告げました。要するに年をったということだと思います。

まぁ年齢も27になったので受け入れたくはないけど受け入れざるを得ない、俺もおっさんの仲間入りを果たしたのでしょう。なんか体が臭うのはこの前カレーを食えなかった不満を補完するために体内でカレーが生成された結果溢れるカレー臭なんだとかいうこじつけの理由はもう通用しないみたいです。加齢臭がしますくせーくせー。

27と言えば俺が働き始めた二十歳の時同期で入った仲の良いおっさんが27でした。その頃は俺もいつか27になるのか、こんなおっさんになった時の心境はどんなものなのか、まぁ考えたところで分からんからたぶんならんと思うけど27になったら考えようとか思ってたのが昨日のことのようですが俺も気づくとおっさんになってました。

あのころと今とで特段の心境の変化みたいなところはないと思うのですが、やっぱ体そのものは年をとってだんだんおっさんの悩みあるあるが俺の体を侵食し始めてきているのだなと体重計の表示に気付かされました。ふと腹を見てみると、俺の記憶では4つの島に分かれていたはずなのに、いつの間にか1つなぎの島になっていまいた。ワンピースが見つかる気配はありません。

思い返せばこれまで体の変化によって年を重ねているなぁみたいな実感が湧いたことが2回ほどありました。チン毛が生えた時と髭を受け入れた時です。

小学校高学年、ちょうど修学旅行くらいの頃だったと思いますが、それまでつるんつるんだったチンコあたりにうっすらと産毛が生えてきて、しばらく経つと数本の産毛が濃く成長していきました。俺にもチン毛が生えだした現実を気持ち的に徐々に受け入れるのと同じくらいのペースで濃いチン毛の量は増してゆき、修学旅行に行ったのはまだ産毛のチン毛と立派なチン毛が混同しているような状態の頃。周りの友達も既に堂々と黒々育ったチン毛を持っている人もいれば、まだつるんつるんの人もいるし、俺と同じように混同している人もいて、大人への成長階段を登る途中の子供たちの姿を自分のを見ても友達のを見渡しても観察できるような時期でした。これが自分の体が大人へと変化していることを実感した第一段です。このときはまだ、その成長がおっさん化とは感じられず、子供からの脱却とか卒業みたいな感覚でした。

第二弾が髭を受け入れた時です。こちらもチン毛と同じようにそれまでつるんつるんだった顎のところに産毛が目立つようになり、だんだんそれが濃くなっていきました。チン毛と髭が違ったのは髭の場合はそれを剃ってまたつるんつるんの顎に戻すんですけど、だんだん剃るだけじゃつるんつるんに戻らないくらいに髭が濃く太く成長していきました。
単に剃り残しがあるのではなくて、うっすらと顎に現れる青髭を初めて自分の顔で視認した時は抵抗しました。ある程度成長した髭ではありましたが、そうは言っても本数もそんなに多くなかったので、カミソリで剃るんじゃなく夜な夜なピンセットでチマチマ抜き、それまでのつるんつるんな顎に戻していました。そうやってる自分を想像するとキモいしあんまり見られたくない姿だったのですが、反して青髭というヤツを受け入れたくない俺の方が勝っていたので夜な夜なチマチマやってました。結構痛かったので涙をちょちょ切らしながら抜いていました。
でも次第に抜くのでは間に合わないくらいの本数が生えるようになってきたんですけど、しかし髭を剃ると青髭になっていかにもおっさんみたいになってしまうのを受け入れたくなくて、悩んだ挙句髭との共存を選択することにしました。抜くのは間に合わないし剃ってもだめなら伸ばすことにしようと。
そして髭を伸ばすこと数日、ハサミで手入れみたいなこともやりましたが「ぜんっぜん似合ってない」との当時まだ彼女だった嫁の一言で髭を剃り、悲しいかなおっさんの象徴みたいな青髭を受け入れることになりました。おっさん化を受け入れた最初の出来事です。

んでまぁチン毛とか髭とか禿げなんかの毛の変化は受け入れたくないと抵抗したところで限界があり受け入れざるを得ないおっさん化なんですけど、デブるのは努力すればなんとか防げると思います。デブは健康に良くないとは分かっていても幸せに生活するために健康を保つわけで、太るもんかお化けに追いたくられて野菜とササミしか食わないみたいなボクサーみたいな食生活って全然幸せじゃないし、食ったら食った分動カロリー消費しなけりゃならんみたいなお化けに追いかけられるのも嫌なんだよなぁ。まぁ程よく食って程よく運動しろっていう程度問題なんでしょうけど、今までそこら辺のバランスを意識してこなかったからイマイチ分からん。
分からんなら調べれば良いんでしょうけどそれすら面倒な心境であるからして、おっさん化する自分を受け入れたくなくて髭を抜き続けたあの頃みたいな、若い時分への執着がいろんな体の変化を受け入れる過程でどっか行ったっぽい。もうその執着心がなくなったってことこそがおっさん化してるという変化なのかもしれない。

体重が増えて年とったなぁと感じてショックは受けたけど、それによって今すぐなんか対策をしようとは思えない原理がなんかよく分からんのですけど、精神的にも肉体的にもおっさん化を許容できる大きな受容体になっていくってのが年をとるってことなのかもしれんと今思いました。