金田んち

スマホ表示の読者登録ボタンがどっか行きました。見かけた方はご連絡ください。至急引き取りに伺います。

最期の光

文字サイズ

文字を大きくする 文字を規定のサイズに戻す 文字を小さくする

もうすぐ、君と過ごす時間も終わっちゃうんだね。

僕は知ってたよ。僕に与えられた君との時間が1日だってことを。それが僕と君との運命だってことを。

運が良い子になりますように。僕の親はそうやって僕に名を与えてくれたんだ。

僕の運は良かったと思ってる。

だって、こうして君と出会えたんだもん。

今まで誰も受け入れてくれなかった僕に、君は好意を寄せてくれて、僕のことを真に受け入れてくれたんだ。本当の色や匂いだけだと見向きもされないから、色々と混ぜ合わさって、作られた僕のことを。

そんな僕でも君は咀嚼し、受け入れてくれた。だから今、僕はこうして君の温もりを感じていられる。

僕はすごく嬉しかった。この人のためなら死んでもいい、君に対して本気でそう思えた。

でも、君と僕に与えられた時間はトゥウェンティーフォー。
この現実は僕や君がいくら努力しても変えられない。

だから僕は君に全てを捧げることにしたんだ。この身が全ての精力を吸われた廃人のようになろうとも、君の力になるんだと、僕はそのためだけに動いた。

ガチャン!サー、サー

もうじき、ホントに最期の時になるんだね。

うっすらと見えてきたよ。最期の光。

っっふー

最後の瞬間って、こんなにも時間がゆっくりと感じるものなんだね。

っっふー

光はだんだんと、だんだんと…大きくなっていくんだね。

んっっ!!!
ヒャッ!!

えっ!?なんか、浮力。

ピーブー、、、シュルルル
サッ
クッソ!!ひ、光が!!眩しい!!!

サー、サー
ザー!!
ぬうぇばうぐぉばでりぃぎゃーー
ギュビビビー

はー、くっせ。
今日も快便。

僕の名は「運子」