最期の光
もうすぐ、君と過ごす時間も終わっちゃうんだね。
僕は知ってたよ。僕に与えられた君との時間が1日だってことを。それが僕と君との運命だってことを。
運が良い子になりますように。僕の親はそうやって僕に名を与えてくれたんだ。
僕の運は良かったと思ってる。
だって、こうして君と出会えたんだもん。
今まで誰も受け入れてくれなかった僕に、君は好意を寄せてくれて、僕のことを真に受け入れてくれたんだ。本当の色や匂いだけだと見向きもされないから、色々と混ぜ合わさって、作られた僕のことを。
そんな僕でも君は咀嚼し、受け入れてくれた。だから今、僕はこうして君の温もりを感じていられる。
僕はすごく嬉しかった。この人のためなら死んでもいい、君に対して本気でそう思えた。
でも、君と僕に与えられた時間はトゥウェンティーフォー。
この現実は僕や君がいくら努力しても変えられない。
だから僕は君に全てを捧げることにしたんだ。この身が全ての精力を吸われた廃人のようになろうとも、君の力になるんだと、僕はそのためだけに動いた。
ガチャン!サー、サー
もうじき、ホントに最期の時になるんだね。
うっすらと見えてきたよ。最期の光。
っっふー
最後の瞬間って、こんなにも時間がゆっくりと感じるものなんだね。
っっふー
光はだんだんと、だんだんと…大きくなっていくんだね。
んっっ!!!
ヒャッ!!
えっ!?なんか、浮力。
ピーブー、、、シュルルル
サッ
クッソ!!ひ、光が!!眩しい!!!
サー、サー
ザー!!
ぬうぇばうぐぉばでりぃぎゃーー
ギュビビビー
はー、くっせ。
今日も快便。
僕の名は「運子」